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春古馬三冠馬とは?最高峰レースを制する伝説への挑戦

春古馬三冠馬とは?


皆さんは『春古馬三冠馬』という言葉を聞いたことはありますか?

これは、春の古馬中長距離レースである大阪杯・天皇賞(春)・宝塚記念(いずれもG1)の3つを同一年で制した競走馬に与えられる称号です。

春古馬三冠馬のイメージ画像
ℹ AI生成
この画像・動画は、AIによって生成された架空のイメージであり、実在の人物・馬・団体等を描写したものではありません。
また、肖像権・パブリシティ権に配慮し、特定の人物に類似させるための学習データ使用やプロンプト調整等はおこなっておりません。

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2017年に大阪杯がG1へ昇格したタイミングでそう呼ばれるようになりましたが、呼称についてはJRAが正式に提示しているものではありません。
よって、クラシック三冠馬などと違いあくまでも通称名となります。

しかし、この3つのレースを同一年で制すると賞金ボーナスとして2億円支給される取り組みになっていますので、春古馬三冠というのは主催者側から認められているが、呼称だけが正式ではないということです。
今回は、そんな春古馬三冠馬について紹介していきたいと思います。

これまで達成した競走馬は存在するのでしょうか。そのあたりも詳しく見ていきますので、ぜひ最後までお楽しみください。

該当レースは?


まずは、春古馬三冠に該当するレースを簡単に説明します。

一冠目の大阪杯は、毎年4月の上旬頃に行われ、前述の通り2017年にG1に昇格となった春の古馬中距離王決定戦に位置づけされているレースです。
G1昇格となる前は、G2競走として天皇賞(春)へのステップレースとされていました。

過去には、骨折明けにもかかわらず快勝したトウカイテイオーや、同じく骨折明けで楽勝だったメジロマックイーンなど、数々の名馬がこのレースを機に大躍進しましたね。

続いて二冠目にあたる天皇賞(春)は、文字通り日本競馬において最高峰のレースの1つとして歴史の長いG1競走で毎年5月の中旬頃に開催されています。
また、長い歴史だけではなく距離も日本のG1競走の中では、もっとも長くスピードだけではなく、スタミナも要求されることで本当に強い競走馬しか勝てないレースとなっています。

シンボリルドルフやディープインパクトなどの三冠馬をはじめ、時代を代表する名馬たちのほとんどが、このレースを勝利しています。
まさに最強馬の称号には、欠かせない大レースの1つです。

そして最後の三冠目の宝塚記念は、通称レース名が春のグランプリとも呼ばれており、暮れの有馬記念と並んで、ファン投票によって出走馬が決められる方式を採用しています。
また、毎年6月下旬に行われるため”春競馬”の締めくくりレースなどと表現されることもあります。

このレースも天皇賞と並び、日本の競馬では歴史ある主要レースの1つとして数々の名馬たちを輩出してきたレースです。
なお、距離が2,200mと特殊であり、これは非根幹距離にあたります。

ちなみに根幹距離とは、すべての競走馬が能力を発揮できる距離やコース形態も含めた総合的な呼称であり、競馬場ごとに異なるとされていますが、基本的には400mで割れる距離のことを指します。
よって、1,200mのスプリント、1,600mのマイルや中距離の王道である2,000m、クラシックディスタンスと呼ばれる2,400mは、この根幹距離にあたりますね。

以上の3レースが春古馬三冠レースに該当します。

すべてが中距離以上で、それを約1か月といった短い期間でレースをこなしていく必要があるため、競走馬にとっては強さだけではなく、タフさも必要となってきます。

これまで挑戦した名馬たち


次に大阪杯がG1に昇格した2017年以降で春古馬三冠に挑戦した名馬たちを紹介していきます。

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まずは、2016年と2017年に2年連続で年度代表馬に輝いたキタサンブラックです。
キタサンブラックは、2015年の菊花賞(G1)を制し、オーナーの北島三郎氏に初めてG1の勲章をプレゼントしました。

その後は、武豊騎手とのコンビで天皇賞(春)秋の同一年制覇やジャパンカップ(G1)、有馬記念(G1)といった主要G1を7勝し、顕彰馬にも選ばれた日本が誇る名馬の1頭です。
さらには、血統面でも祖父に最強スプリント王サクラバクシオーがいることで長距離不安説もありましたが、それを見事に覆す活躍をみせました。

また、種牡馬入りすると世界一に輝いたイクイノックスや2023年の皐月賞を制したソールオリエンスを輩出するなど、種牡馬入りから早くも大成功しています。

そんな名馬キタサンブラックでさえ、2017年の春古馬三冠レースでリーチを掛けたものの宝塚記念では、まさかの9着に敗退し春古馬三冠馬には手が届きませんでした。
ちなみに、これまで春古馬三冠にリーチを掛けたのは、キタサンブラックただ1頭となっています。

次にキタサンブラック以外で春古馬三冠に挑戦したのは、2017年の京都大賞典(G2)などの重賞を4勝したスマートレイアーです。
スマートレイアーは、牝馬でありながら、2018年の大阪杯9着、天皇賞(春)7着、宝塚記念10着と勝ち星を挙げることはできませんでしたが、それでも出走し続けることが難しい春古馬三冠レースすべてに挑戦したことは称賛の美に値するでしょう。

このように2017年以降に春古馬三冠レースをすべて走ったのは、なんとわずか2頭だけです。

ただ、近年では、サウジアラビアやドバイ、香港といった海外の主要G1レースと日程が重なっていることが多いです。
そのため、日本の有力馬たちが、海外レースを選択することで出走機会の減少につながっていることも事実です。
また、海を渡ることは競走馬にとって負担が大きく、帰国後すぐに出走とはいきません。

そう考えると、春古馬三冠レースすべてに出走するのは条件的にかなり難しいことが分かりますので、今後は日程を変更するなど主催者側には何か対策を打ち出しても良いのではないかとは思いますね。

春古馬三冠になる前はどうだったのか?


続いては、大阪杯がG1に昇格する前の春古馬三冠レースに対する主な競走馬たちを一覧表にまとめました。

1984年のグレード制導入以後の競走馬のみが該当です。

競走馬名 大阪杯 天皇賞(春) 宝塚記念
1984年 カツラギエース 1着 未出走 1着
1988年 タマモクロス 未出走 1着 1着
1989年 イナリワン 未出走 1着 1着
1990年 スーパークリーク 1着 1着 未出走
1993年 メジロマックイーン 1着 2着 1着
1994年 ビワハヤヒデ 未出走 1着 1着
1997年 マーベラスサンデー 1着 3着 1着
2000年 テイエムオペラオー 未出走 1着 1着
2006年 ディープインパクト 未出走 1着 1着
2007年 メイショウサムソン 1着 1着 2着
2009年 ドリームジャーニー 1着 3着 1着
2011年 ヒルノダムール 1着 1着 未出走
2017年 キタサンブラック 1着 1着 9着
2018年 スマートレイアー 9着 7着 10着
2022年 タイトルホルダー 未出走 1着 1着

大阪杯がG2だった頃でも春古馬三冠を達成した競走馬はいませんでした。

前述した通り、2017年以前は大阪杯がG2競走であり天皇賞(春)のステップレース的な扱いだったため一概にはいえませんが、この3レースに出走するだけも競走馬にとっては難関といえそうですね。

まとめ


今回は春古馬三冠について紹介しました。

春古馬三冠馬のイメージ画像2
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改めて振り返ってみると、春古馬三冠レースすべてに出走するだけでも難しい中、たとえ出走できたとしても、あのキタサンブラックでさえ達成できなかったとは、非常に難易度が高いことを示していると思います。

ただし、大阪杯がG1に昇格されてから年月もまだ浅いですので、今後は、春古馬三冠を達成する競走馬が現れることを期待したいです。

もしその競走馬がキタサンブラックの仔や孫となれば、さらに競馬のロマンが広がりますし、いつまでも競馬の楽しみは尽きませんよね。

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